税務調査で重加算税が課された重要な事例とは?
2009年10月27日 08:16
税務調査が入り、法人税などに重加算税が課されることがあります。
今回は社員の不正により重加算税が課された事例を解説します。
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朝4時起きの税理士見田村です。
いつもありがとうございます。
さて、この時期は税務調査も終わり、改善すべき点が明確になった会社もあるでしょう。
そこで、今日の1分セミナーは「従業員の不正と重加算税」を解説します。
これは平成17年に国税不服審判所から出た裁決です。
A社に税務調査が入り、
○経理担当の社員が売上を隠し
○不正に経理し
○これを横領していた
という事実が発覚しました。
当然、「被害者は会社」です。
しかし、税務署は「売上隠し」ということで、重加算税をかけました。
そこで、A社と税務署で争いになりました。
今回の論点は「従業員が【勝手に】やった不正でも、会社がやったことになるか?」ということです。
ここで、A社は
○従業員が横領の発覚を恐れて、不正に経理した
○A社が調査しても発見できない方法だった
○現金管理なども任せきりにしていない
などの事実から、「重加算税は不当」と主張しました。
しかし、結果として、A社は負け、重加算税が課されました。
これは「従業員の不正=会社の不正」と考えることが【合理的】なら、重加算税OKということです。
たとえ、会社が知らない間に従業員が【勝手に】行なった不正でも関係ないのです。
今回の事例では
○従業員は経理という重要なポストにいた
○不正は長期に渡り、現金出納帳などを確認すれば、把握できた
○A社はこの確認を怠った
ということで、重加算税OKとなり、A社は負けてしまいました。
しかし、確認を怠ったとはいえ、A社は被害者です。
A社としては「従業員を信じて、任せていたのに・・・」という思いでしょう。
しかし、確認作業を怠ったことで、「従業員の不正=会社の不正」と考えることは合理的となったのです。
この結果、重加算税の対象なったのです。
厳しいですよね・・・。
いかかですか?
あなたの会社では従業員の行為をチェックしていますか?
以前、株式会社ネクシィーズの近藤社長の対談を聞いた時、「社員を信頼するけど、チェックはする」とおっしゃっていました。
ちなみに、近藤社長(現在40歳)は当時、史上最年少で東証一部上場を果たした方です。
私も日頃、経営者として、
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性悪説に立ったら、経営はできない。
しかし、性善説に立ち過ぎてもいけない。
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と思っています。
だから、一定のチェックは必要ですね。
しかし、任せ過ぎている会社も中にはあります。
こういう会社は【何か】があっても、会社は気付きません。
つまり、【放置】なのです。
「放置」と「任せる」ということは全く別の概念です。
これではいけません。
佐々淳行氏(元内閣調査室長)も
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危機管理の要諦は最も悲観的に準備して、
もっとも楽観的に対応すること。
最悪なのは、楽観的に準備して悲観的に対応すること。
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とお話しされています。
あなたの会社では【一定のチェック】を必ず行なうようにして下さい。
ちなみに、重加算税の回避の仕方は下記DVDをご覧下さい。
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投稿者: 節税のことなら東京都港区の税理士、(株)日本中央会計事務所、日本中央税理士法人