銀行融資の審査のポイントとは?
2009年12月04日 14:16
銀行融資の審査を考えた場合、決算書の作り方は非常に大切です。
そこで、今日は銀行融資を考えた場合の決算書の作り方を解説します。
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以前、「銀行融資の審査におけるポイント」を書きました。
http://www.77setsuzei.com/magazine/2009/11/30/post_61/
今日はこの続きで、具体的なテクニックを解説していきます。
銀行融資の審査を申し込む場合、決算書の内容は非常に重要になります。
当たり前ですが、粉飾ではなく、単純に勘定科目をどう処理するか?ということで決算書の内容が変わってくることがあります。
今日はそのテクニックの中から固定長期適合率に関するテクニックをご紹介します。
この長期固定適合率とは、「固定資産÷(長期借入金+自己資本)×100」で計算され、資金繰りの状況を表す数字です。
そして、これを具体的に解説すると、「返済が長期にわたる長期借入金」と「返済しなくてもいい自己資本」で、「長期的に使用する固定資産」をどれだけまかなえているかということを示しています。
だから、「固定資産の額 < 長期借入金+自己資本」となっている、つまり、固定長期適合率が100%未満ならば、長期的な資金で長期的に使う固定資産をまかなえているということになります。
しかし、「固定資産の額 > 長期借入金+自己資本」となっていれば、長期的な資金で固定資産をまかないきれていないので、そのまかないきれていない額は短期借入金などの短期的な資金でまかなわれることになります。
つまり、購入した固定資産の使用は長期、返済は短期となっているのです。
だから、この状態に陥っている会社は資金繰りが苦しくなるのです。
銀行融資の審査を考えた場合、銀行員はそういう目で決算書を見ているのです。
ここで、勘定科目の処理の仕方でこの固定長期適合率を上げる方法があります。
例えば、当座借越があり、ずっと返済をしていない場合、これを当座預金のマイナス(=流動資産のマイナス)とせず、長期借入金に振り替えるのです。
例えば、ずっと返済されていない役員などからの借入金を長期借入金に振り替えるのです。
これらが当座預金のマイナス、または、短期借入金となっているだけで、固定長期適合率の数字は悪くなるのです。
別にこれは実態に合わせて、勘定科目を調整しただけで、粉飾でも何でもありません。
ただし、これだけで銀行融資の審査における1つのポイントである固定長期適合率は上がるのです。
いかがですか?
一般的な中小企業の決算書は税務署を意識して作ることも多く、銀行までも意識しても黒字か赤字かということばかりを気にしてるケースもよくあります。
しかし、たったこれだけの処理の違いで数字が変わってくる部分もあるのです。
細かいことですが、大切なことなので、憶えておいて下さいね。
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