固定資産を修繕した場合、修繕費になのか資産計上なのか
2010年03月16日 09:48
固定資産を修繕した場合に、「修繕費」になるのか「資産計上」になるのか非常に判断が難しいところとなります。
そこで今日のメルマガでは、サッシの取替にかかる費用を参考にして、どのようにして「修繕費」として処理するのかの考え方を解説致します。
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朝4時起きの税理士 見田村です。
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では、今日の1分セミナーにいきましょう。
今回は「その経費は修繕費?資産計上?」です。
固定資産の修繕をした場合、
○ 修繕費として、経費になるのか?
○ 資産に計上して、減価償却するのか?
という判断をしなければなりません。
ここは判断が難しい場合もあり、実際の判定基準も複雑になっています。
1例を挙げましょう。
たとえば、下記の前提条件とします。
(1)20年前に2億円で購入したビルの修繕
(2)スチールサッシからアルミサッシに変更
(3)アルミサッシの金額・・・2,000万円
(4)同じスチールサッシを購入したと仮定した金額・・・1,000万円
(5)工事代金・・・2,000万円
→ アルミサッシでもスチールサッシでも同じ代金
この場合、アルミにするか、スチールにするかによって、
下記の金額の差が出ます。
○ アルミサッシにする場合(実際の費用)
(3)+(5)=4,000万円
○ スチールサッシにする場合(仮定の費用)
(4)+(5)=3,000万円
この結果、「4,000万円−3,000万円=1,000万円」
となります。
だから、「4,000万円のうち、1,000万円は価値の増加あり」
となり、「1,000万円は資産計上」になります。
次に、「4,000万円−1,000万円=3,000万円」の判定です。
まずは、下記のいずれかの基準で判断します。
○ 金額が60万円未満なら修繕費
→ 今回は3,000万円なので、該当しない
○ 金額が前期末の取得価額の10%以下なら修繕費
→ 今回は「2億円×10%=2,000万円」なので、該当しない
次に、下記の基準で判断します。
○ 金額の30%
→ 今回は「3,000万円×30%=900万円」
○ 前期末の取得価額の10%
→ 今回は「2億円×10%=2,000万円」
これらの少ない方を継続的に経費としている場合、
その処理はOKとなります。
今回の場合は「900万円<2,000万円」なので、
900万円を経費にすることができます。
結果、4,000万円のうち、
○ 900万円は修繕費として、経費になる
○ 3,100万円は資産計上し、減価償却する
となります。
スチールサッシからアルミサッシへの変更は
価値の増加、耐久性UPになります。
こういう場合、「全額が資産計上です」と言われることがありますが、
そんなことはありません。
実際の現場では修繕費か資産計上かは判断しにくい場合もあるため、
こういう判断基準が設けられているのです。
ここでは判断基準の1例をご紹介しましたが、
実際には下記の法人税基本通達で判断することになります。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/hojin/07/07_08.html
価値の増加、耐久性UPという理由だけで、
全額が資産計上されてしまうことがありますが、そんなことはありません。
そこはきちんと判断し、経費にできるものは経費にすべきなのです。
ちなみに、今回の修繕で捨てたスチールサッシの除却損は
計上できないので、ご注意ください。
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