生命保険と節税について
2010年11月16日 12:45
節税と生命保険は切っても切れない関係ですが、その節税提案の裏側には意外な事実もあるのです。
今日のメルマガでは、この生命保険と節税に関するノウハウを解説します。
○○さん、朝4時起きの税理士見田村です。
いつもありがとうございます。
11月は
○9月決算の会社が多いため、申告の多い月
○12月決算の会社も多いため、決算対策を考える月
です。
○○さんにとって必要ならば、
「絶対節税の裏技77」できちんと対策をしておいて下さいね。
(お客様の声)
○群馬県館林市(有)北関東ファスナー代表取締役川島純一様
2日間で一気に読ませていただきました。
失礼な言い方かもしれませんが、まるで推理小説を読んでいるかのような
スリリングな展開に時間の経つのを忘れてしまいました。
弊社は6月決算なので、もっと早くに購入しておけば、
手が打てたのにと悔やまれてなりません。
今からすぐに手が打てる項目にはポストイットをはさんで、
翌日に即実行しました。
ありがとうございました。
○「絶対節税の裏技77」のご購入はこちら
では、今日の1分セミナーにいきましょう。
今回は「生命保険による節税の真実」をお話しします。
私の手元に、ある生命保険会社が代理店向けに出した資料があります。
内容は「資金繰りが苦しい会社のための生命保険の見直しプラン」です。
今日の話は内容の性質上、数字を沢山使います。
しかし、【すごく重要な話】なので、しっかりとお読み下さいね。
読みにくい場合は印刷して、お読みください。
この資料を具体的にお話しすると下記となります。
ただし、分かりやすいように、数字の端数は丸めています。
なお、前提として社長の現在の年齢は48歳となっています。
(現在の生命保険)
○解約返戻金あり
○死亡保険金5,000万円
○保険期間100歳まで
○保険料105,000円/月
(見直し後のプラン)
○2種類の組み合わせ
○(1)の生命保険
→解約返戻金なし(掛け捨て)
→死亡保険金5,000万円
→保険期間80歳まで継続可能(10年満期の自動更新)
→保険料25,000円/月(48歳から10年)
→10年ごとに更新すれば、アップする
→1回目の更新後の保険料50,000円/月(58歳から10年)
→2回目の更新後の保険料130,000円/月(68歳から10年)
→3回目の更新後の保険料250,000円/月(78歳から2年)
○(2)の生命保険
→解約返戻金あり
→死亡保険金5,000万円
→保険期間76歳まで
→保険料50,000円/月
○2種類の合計保険料
→48歳からの10年75,000円/月
→58歳からの10年100,000円/月
→68歳からの10年180,000円/月
→78歳からの2年300,000円/月
(見直しの目的)
今の資金繰りが厳しいので、保障を取りつつ、毎月の保険料を減額する。
繰り返しになりますが、
この資料は生命保険会社が代理店向けに発行したものです。
ちなみに、実際の資料には
○「48歳からの10年」の保険料しか載っていない
→見直すと毎月の保険料が安くなる部分「のみ」載っている
○更新後の保険料は載っていない
○累計の保険料も載っていない
となっています。
しかし、私はこの資料を見たときに
「結果として、お客様が損をする可能性がかなりある」
と気付きました。
なぜならば、下記となっているからです。
(現在の生命保険)
○保険期間100歳まで
○保険金5,000万円
(見直し後)
○(1)の保険期間80歳まで
○(1)の保険金5,000万円
○(2)の保険期間76歳まで
○(2)の保険金5,000万円
もちろん、この方が76歳までに亡くなれば、1億円が下ります。
しかし、80歳を超えた場合、【無保険】の状態になってしまうのです。
さらに、保険料についても具体的に計算してみましょう。
(現在の生命保険)
○48歳から10年間1,260万円
→105,000円×12ヶ月×10年=1,260万円(以下、同じ)
○58歳から10年間1,260万円
○68歳から10年間1,260万円
○78歳からの2年間252万円
→現在の生命保険の保険期間は100歳までですが、
見直しプランの生命保険が80歳までなので、80歳で切って比較
これを足してみると、下記となります。
○48歳からの10年間1,260万円
○48歳からの20年間2,520万円
○48歳からの30年間3,780万円
○48歳からの32年間4,032万円
(見直し後)
○48歳から10年間
→(1)の生命保険25,000円×12ヶ月×10年=300万円
→(2)の生命保険50,000円×12ヶ月×10年=600万円
→合計900万円
○58歳から10年間
→(1)の生命保険50,000円×12ヶ月×10年=600万円
→(2)の生命保険50,000円×12ヶ月×10年=600万円
→合計1,200万円
○68歳から10年間
→(1)の生命保険130,000円×12ヶ月×10年=1,560万円
→(2)の生命保険50,000円×12ヶ月×8年=480万円
→(2)の生命保険は76歳で終了なので「×8年」
→合計2,040万円
○78歳からの2年間
→(1)の生命保険250,000円×12ヶ月×2年=600万円
→(1)の生命保険は80歳で終了
→合計600万円
これを足してみると、下記となります。
○48歳からの10年間900万円
○48歳からの20年間2,100万円
○48歳からの30年間4,140万円
○48歳からの32年間4,740万円
ここで、保険料につき、まとめてみましょう。
まずは、各10年ごとの比較です。
○48歳から10年間
→現在の保険1,260万円
→見直し後の保険料900万円
○58歳から10年間
→現在の保険1,260万円
→見直し後の保険料1,200万円
→実際の資料ではほとんど差額なし
○68歳から10年間
→現在の保険1,260万円
→見直し後の保険料2,040万円
○78歳からの2年間
→現在の保険252万円
→見直し後の保険料600万円
次に、累計額での比較です。
○48歳から10年間
→現在の保険1,260万円
→見直し後の保険料900万円
○48歳から20年間
→現在の保険2,520万円
→見直し後の保険料2,100万円
○48歳から30年間
→現在の保険3,780万円
→見直し後の保険料4,140万円
○48歳からの32年間
→現在の保険4,032万円
→見直し後の保険料4,740万円
たしかに、見直した結果、
最初の10年間では300万円ほど得をしています。
しかし、累計の保険料では700万円以上も多く支払っています。
当たり前の話ですが、生命保険というものは
誰かが損をして、誰かが得をする仕組みです。
保険料が増えれば、生命保険会社も儲かります。
しかし、この見直しプランは
80歳を超えた場合は【無保険】というリスク付きなのです。
見直さなければ、100歳までは保障が継続したのです・・・。
もちろん、人の生死はいつどうなるか分かりません。
亡くなる時期によっては、1億円の保険金がおります。
ただし、「人生の幕引きをどう迎えるか」は非常に重要なことです。
現在の生命保険を継続し、80歳を超えて亡くなった場合、
5,000万円の生命保険金があれば
○事業承継に伴う株式の買取資金
○役員退職金(遺族の生活費、相続税の納税資金)
などにも使えます。
しかし、この見直しプランはそのリスクをみていないのです。
さらに、生命保険会社の資料では、
最初の10年というウケがいい部分しか載っていないのです。
生命保険は節税のために加入することもよくありますが、
保障のために入るものでもあります。
生命保険に加入するなら、保障が現実的なテーマになる年齢のときに、
○保険金額はいくらなのか?
○保険期間はいつまでなのか?
○保険料はいくらなのか?
→その時に支払っている保険料はいくらか?
→累計で支払う保険料はいくらか?
ということを考えなければなりません。
この点はよーく覚えておいて下さいね。
節税には知識も大切ですが、こういう知恵こそが重要なのです。
「絶対節税の裏技77」では知識だけでなく、知恵も解説しています。
どうぞ、ご覧ください。
---------------------------------------------------
○顧問契約、単発のご相談のお問合せは
http://www.77setsuzei.com/form/consul/index.html
---------------------------------------------------
●ご友人、知人にもこのメルマガをご紹介ください。
→ http://www.success-idea.com/magazine/
●恵まれない方のために
あなたが1クリックすると
協賛企業が慈善団体に寄付してくれます(1クリック=1円)。
今、自分がここにいられることに感謝し、1日1回クリックしませんか。
私も毎日、ワンクリックしています。 http://www.dff.jp/
投稿者: 節税のことなら東京都港区の税理士、(株)日本中央会計事務所、日本中央税理士法人