税務調査では統括官と話をしましょう
2011年09月13日 10:38
税務調査の現場において、主に交渉相手になるのは上席調査官や、その部下の税務調査官というのが一般的だと思います。
しかし、この上席調査官や、その部下の税務調査官と交渉を重ねても交渉が進まなかったり、もめたりすることが多々あります。
なぜこのような状況になってしまうかというと、それは交渉する相手を間違えているからです。
今日のメルマガでは、税務調査の際に誰と話をすれば税務調査が円滑に進むかということを実際の事例を交えて説明致します。
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朝4時起きの税理士 見田村です。
いつもありがとうございます。
9月になり、税務調査が最も活発になる時期になりましたね。
この時期は税務調査に関する単発のご相談が増えますが、
多くの方が同じような部分でつまづいていらっしゃいます。
そこで、今日の1分セミナーは
「税務調査では誰と交渉するのか?」をお伝えします。
実際に税務調査官が会社にやってくる現場での調査が終わり、
その指摘事項などに関して、もめることがあります。
この場合、
○ 税理士が交渉している場合も
○ 納税者の方が交渉している場合も
交渉する相手を間違えていることがあります。
どういうことかというと、
実際に現場に来た a.上席調査官、または、b.その部下
と交渉している場合があるのです。
しかし、この交渉はなかなか前に進まないこともあります。
なぜならば、上記 a、bの調査官には
内容の最終決定をする権限がないからです。
あくまでも「基本的な」決定権を持っているのは
上記 a、bの上司にあたる「統括官」と呼ばれる人なのです。
また、a、bの人が統括官に適正な報連相(報告、連絡、相談)
をしていないこともあります。
行なう人によってばらつきが出ることはどんな仕事でも同じですね・・・。
だから、現場で納税者や税理士ともめていることを
統括官が知らないこともあるのです。
もちろん、非常に軽い内容ならば、
a、bの調査官と交渉してもいいでしょう。
しかし、
○ 指摘事項などに関して、もめ事のレベルになっている、なりそうだ
○ 大きな金額、重要な事項を指摘されている
という場合は、統括官と「直接」交渉しましょう。
そうしないと、なかなか前に進まないこともあるのです。
実際に、私が関西で対応した税務調査は下記の流れで落ち着きました。
(1)無予告で税務調査があった(この時点では他の税理士と契約していた)
(2)金額、内容とも重要で大きな指摘事項がいくつも出た
(3)指摘事項がまとまった段階で税理士が変わり、私が交渉した
(4)a、bの調査官からは話だけを聞いた
(5)話を聞いた後、統括官を呼んでもらい、交渉した
(6)話をギリギリのラインまで詰めることが早くできた
(7)お客様にも納得して頂けた
多くの方が現場に来た a、bの調査官と交渉して、
その時間を浪費しています。
軽い内容ならともかくとして、
重要な内容、大きな金額については統括官と交渉しましょう。
今日のメルマガはいつもに比べれば、単純な内容かもしれません。
しかし、税務調査における交渉は非常に重要であるにも関わらず、
そもそも「交渉する相手」を間違えていることもあるのです。
これでは、上手くいくことも上手くいく訳がありません。
繰り返しになりますが、
○ 指摘事項などに関して、もめ事のレベルになっている、なりそうだ
○ 大きな金額、重要な事項を指摘されている
という場合は、統括官と「直接」交渉しましょう。
ここは単純な話ですが、非常に重要な内容なのです。
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■編集後記
昨日、友人の奥様のお通夜に行ってきました。
享年33歳・・・。
「人間いつどこで何があるか分からないな」と改めて感じました。
数年前、友人の税理士が44歳で他界したことも思い出しました。
どうしようもないことも沢山ありますが、
日頃から健康には気をつけようと改めて感じた出来事でした。
投稿者: 節税のことなら節税専門の税理士、(株)日本中央会計事務所、日本中央税理士法人