相続税の税務調査の流れ、注意点
2011年12月06日 13:10
相続税の税務調査がある時は、税務調査官から「そんなことまで調べるんですか?」と驚くくらい色々なことを質問されます。
しかし、この色々な質問の回答から税務調査官は様々な情報を得ています。
今回のメルマガでは、「相続税の税務調査」の流れ、注意点を解説致します。
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朝4時起きの税理士 見田村です。
いつもありがとうございます。
先日、フェイスブックにも投稿したのですが、
皆さんにもお伝えしたいので、ここでも再度、掲載しますね。
先日のフジテレビ「アンビリバボー」に
筑波大学名誉教授で法医学者の三澤章吾先生が出演されていました。
その中で法医学を志したきっかけとして、
恩師の言葉を紹介されていました。
それは
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法医学は経済的には苦しいかもしれないけど、
精神的には豊かな生活を送れる仕事だよ。
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という旨の言葉だったそうです。
「貧すれば鈍す」という言葉もあるように、
あまりにも経済的に厳しい生活では幸福感を感じることはできません。
しかし、一定額以上の収入があるならば、
そこからは収入を増やすことも大切ですが、
幸福感を増やすことも大切です。
むしろ、「今の自分にとって幸福感を増やすためにはどうしたらいいのか?」
を考える方が大切でしょう。
世の中では成功した後に離婚してしまった人は本当に沢山います。
成功したことが直接のきっかけだったかどうかはともかくとして、
結果として成功して離婚したことは事実です。
もちろん、離婚が絶対悪ではありませんが・・・。
ただ、私がいつも思うことがあります。
収入が増えても1日5回、美味しいレストランに行くわけではありません。
オーダーの高級スーツを1日3回、着替える訳でもありません。
人間所詮、「起きて半畳、寝て一畳」です。
今は下の子が産まれたこともあり、上の子を同じ布団で寝ており、
この子の寝返りが激しいので、半畳のスペースで寝ていますが(笑)。
だから、一定額以上の年収になったら、
そこからは収入増と幸福増が正比例しないというのが私の考えです。
この一定額というのは人によって違うでしょうが、
それがいくらであれ、考え方は同じです。
仮に、私の年収が1年後に10倍になっていたとしても、
毎週日曜日は朝9時の開店早々にSATYで買い物をしています(笑)。
毎月の食費も変わらないでしょう。
そもそも、食費でそんなには使えないですからね。
いずれにせよ、収入を増やすことは大切ですが、
幸福感が増えていかなければ、意味がないのです。
こんな記事を先日のフェイスブックに書きました。
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では、今日の1分セミナーにいきましょう。
今回は「相続税の税務調査で質問されること」です。
相続税の税務調査がある場合、
税務調査官は事前に銀行、証券会社などの反面調査を行なっています。
だから、多額の出金の行き先などの様々な不明点、問題点を
洗い出してから、税務調査に来るのです。
そして、指定の日時に訪問し、
まずは「○○税務署の鈴木太郎です。」と身分証明書を見せます。
ちなみに、この身分証明書を見せる行為は【義務】であり、
場合によってはにせの税務調査官の場合もあるので注意が必要です。
国税庁のホームページには常に「にせの税務調査官にご注意」
という告知がされています。
おかしいと思ったら、所轄の税務署に電話して確認しましょう。
次に、税務調査官がお悔やみの言葉を述べ、
場合によっては仏壇に線香をあげる場合もあります。
仏壇に線香をあげる意味は以前のメルマガでも書いたように
○ 相続人との信頼関係の構築
○ 仏壇まで移動する間に家中を【くまなく】見たい
ということです。
その後、世間話や雑談から入り、
さりげない質問を交えながら色々なことが質問されます。
具体的には、
(1)被相続人の死因について
(2)被相続人の趣味、人間関係、経歴、職歴など
(3)被相続人の財産の管理状態(誰が管理していたかなど)
(4)相続人の職業、収入など
(5)ゆうちょ銀行や農協を利用していたかどうか
など、【多角的に】質問されるのです。
もちろん、どんなに間接的な質問であったとしても、
これらの質問1つ1つには全て意味があるのです。
上記の例でいえば、下記となります。
(1)被相続人の死因について
たとえば、意思能力が長い間無かったのに、
死亡日の1週間前に贈与契約があったらおかしいわけです。
(2)被相続人の趣味、人間関係、経歴、職歴など
趣味に関する質問は所有している財産の推定(骨董品など)などが
相続財産から漏れていないかをチェックするためです。
「ゴルフはされなかったのですか?」と
具体的に聞かれることもあります。
これはゴルフ会員権の有無をチェックするためです。
年賀状、香典帳などもチェックされる可能性があります。
ここにABC証券、いろは信用金庫などの名前がある場合、
被相続人が取り引きをしていた可能性があるからです。
その口座が申告書に載っているかどうの確認をしているのです。
(3)被相続人の財産の管理状態(誰が管理していたかなど)
被相続人と相続人の財産がきちんと区分管理されているか?
などを知りたいのです。
子や孫名義になってはいるが、
被相続人の財産として否認されるケースは【非常に】多いです。
(4)相続人の職業、収入など
相続人の収入と相続人名義の預金残高のバランスなどを比較します。
ずっと専業主婦だった相続人の口座に何千万円もあったら、
その経緯がチェックされます。
もちろん、長年にわたり、【適法に】贈与されたものであれば、
問題ありません。
適法な方法は以前のメルマガでも記載したので、割愛します。
(5)ゆうちょ銀行や農協を利用していたかどうか
今だに「ゆうちょ銀行の貯金は申告しないくてもばれない」
と思っている方がいますが、それは昔話です。
今はゆうちょ銀行も国税庁も財務省に属する組織なので、
全てがガラス張りとお考えください。
これらは質問される項目ですが、
調べられる項目として、下記のものもあります
○ 相続人全員の氏名、職業などを書かされる
これはその情報を知りたいという意味もありますが、
その相続人の筆跡を知りたいという意味も大きいのです。
預貯金の振込用紙、定期預金の書換書類などに書かれた筆跡と比べ、
これが比較される場合もあるので、これは憶えておいてください。
誰がその預金を管理していたかという証拠になる可能性があります。
○ 被相続人、相続人の印鑑を押される
これは【必ず】二度押しされ、
・1度目は朱肉を付けずに空押しし、最近使ったかどうかのチェック
・2度目は印影のチェック
となります。
印鑑はどれが誰の印鑑で、
どの通帳の印鑑として使用されているかのチェックもします。
○ 壁の掲示物などのチェック
壁掛けカレンダー、トイレのタオルなどの金融機関名なども見ています。
ちなみに、被相続人の自宅での調査は
1日で終了することが一般的です。
また、税務調査の当日は2人以上の調査官が訪問します。
これは貸金庫などから多額の現金、金の延べ棒などが発見された場合、
この証拠能力を担保するためという意味もあります。
相続税の税務調査は本当に多角的に行なわれるため、
ここで全てのことを書けません。
ただ、上記のように「様々な角度から調べられる」
ということは覚えておいてください。
相続税の税務調査があり、
「えっ、そんなことまで調べるんですか?」
と驚かれる方もいらっしゃいます。
ただ、【そんなことまで調べるのが相続税の税務調査】なのです。
そういう意識をもって日頃からの財産の管理などを行なうことが
本当に大切なことなのです。
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■編集後記
今、うちのお客様のホームページを作成しているのですが、
なかなかいい出来になりました。
なお、私自身がレイアウト、文章、構成などを考えているので、
反応率も高いものになるでしょう。
近々に公開しますので、ご期待くださいね。
投稿者: 節税のことなら節税専門の税理士、(株)日本中央会計事務所、日本中央税理士法人