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朝４時起きの税理士　見田村です。

いつもありがとうございます。

今日はＧＷの谷間ですが、いかがお過ごしでしょうか？

ＧＷ明けは税務調査が活発に行われる時期なので、

今日の１分セミナーは「それは役員賞与として否認されるのか？」

をお伝えします。

税務調査があり、「それは役員賞与です」と否認されることがあります。

役員賞与とされれば、

○　役員賞与は損金にならない（＝法人税がかかる）

○　源泉所得税の対象になる（＝所得税がかかる）

となってしまいます。

もちろん、実際の内容により、

否認されるかどうかは決まるのですが、興味深い裁決があります。

＜国税不服審判所、平成２２年１２月１７日＞　

○　取引先からの入金が従業員名義の口座にされていた

→　横領のため、売上にも計上されていない

○　従業員が現金で引き出し、個人的に使用していた

○　現金引き出し分は使途が不明であり、役員賞与と否認

○　この従業員は税務調査中に行方不明となり、音信不通

ちなみに、実際の争点は３つあったのですが、　

ここでは役員給与についてのみ、解説します。

結果はこの争点に関しては納税者が勝ち、

「役員給与として否認するためには、次の条件が必要」とされました。

○　役員が何らかの形でそれを取得すること

○　役員がその経済的利益を受けたことを税務署側が立証すること

○　少なくともそれを推認できる事実を税務署側が立証すること

皆さんはこの条件をさらっとお読みになったかもしれませんが、

ここは「絶対に」覚えておいて頂きたい項目です。

なぜならば、

○　従業員の横領などがなくても【共通して使える考え方】である

○　どんな会社でも「何らかの役員給与」の指摘を受けることはある

○　その際に上記の項目を主張すれば、回避できることもある

からです。

役員賞与は税務調査官が否認したい項目の１つです。

なぜならば、

○　重加算税の対象になることが多い

○　法人税だけでなく、源泉所得税も課税できる

○　場合によっては、消費税も課税できる

からです。

つまり、「１粒で何度も美味しい」項目なのです。

もし、皆さんの会社でも役員給与に関する指摘を受けたならば、

この裁決を根拠に回避できるかどうかをご検討ください。

実際に裁決を提示したら、

「【即】、否認を回避できた」ということは多いのです。

私は税理士同士が相談し合う「税務相互相談会」を主催していますが、

その中でも「この裁決を根拠として提示すれば、１発でＯＫです」

とお伝えして、否認を回避できた事例もあります。

だから、過去の裁決を有効に利用することは非常に重要なのです。

春は税務調査が活発な時期です。

もし、納得できない否認指摘をされたら、

過去の裁決で有効なものが無いかを顧問税理士に探してもらいましょう。

その裁決１発で「全てがひっくり返る」こともあるのです。　　 　

もちろん、当社では単発のご相談にも対応しておりますので、

皆さんの事案に有効な裁決を探すことも承ります。

何かございましたら、ご相談ください。

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ご注意ください。

■編集後記

一昨日、こいのぼりを出しました。

子供の頃に歌いましたね〜。　

「屋根よーりーたーかーいー、こいのーぼーりー」

ちなみに、うちのこいのぼりは２階の屋根よりも低いです（笑）。

昔のように高いこいのぼりを立てている家はほとんど見かけませんね。

歌は時代は表しますね・・・。